マナレスドレッジについて

GP千葉2016の開催を機に、レガシーの中でも動きが異質で特徴があり、安く組めるマナレスドレッジを拵えました。
マナレスドレッジを使うに当たって、色々リストを漁っていましたが、晴れる屋さん等を使えば、リストは幾らでも出てきますが、何故それを使っているのか、何故その枚数なのかといった考察的な記事はなかなか見つかりませんでした。ある程度経験があれば分かることなのかも知れません。経験の無いもすけはとりあえず使ってみないとわからないことだらけでした。特にサイドボードが問題でした。

一般的なマナレスドレッジは、マナを全く使わず、イチョリッド、ナルコメーバ、冥界の影といったタダで戦場に出てくるクリーチャーに秘蔵の縫合体を絡めてビートダウンします。また、他の勝ち手段として、欄干のスパイを戦慄の復活で釣り上げ、ライブラリーを全て墓地に落として勝ちを狙うコンボのプランがあります。墓地に落とした後は、憎悪縛りの剥ぎ取りか炎の血族の盲信者を釣り上げて勝ちに行きます。自分の好みは憎悪縛りの剥ぎ取りの方で、殴るプランを封じられても、勝ちに行けるところが気に入っているのと、憎悪縛りの剥ぎ取りを除去として使うこともあるので、こちらの方が汎用性があります。

こちらがもすけが使っているマナレスドレッジです。

冥界の影4
ナルコメーバ4
イチョリッド4
ゴルガリの凶漢4
よろめく殻1
臭い草のインプ4
通りの悪霊4
ゴルガリの墓トロール4
憎悪縛りの剥ぎ取り1
別館の大長3
欄干のスパイ3
変幻影魔4
秘蔵の縫合体4
戦慄の復活4
陰謀団式療法4
黄泉からの橋4
ギタクシア派の調査4

虚空の力線3
精神壊しの罠2
灰燼の乗り手4
不快な群れ3
フェアリーの忌み者3

メインボードの基本の動きは、最初のドローで8枚にし、ナチュラルディスカードで発掘持ちのクリーチャーを捨て、次のドローフェイズから動き始めます。あとはぶっちゃけ、手なりで動いても問題ありません。プレイ自体は簡単です。しかし、要所要所で気をつけることがあります。

一つ目は、しっかりと後手を取りましょう。というか、相手に先手を取らせましょうと言った方が正しいかも知れません。先手後手を決めるダイスで勝って、後手を宣言することは、はっきり言って勝率を下げます。後手を宣言するとこ、ちらのデッキがバレてしまいます。特に4Cデルバーを相手にする時です。本来ならアンシー→死儀礼のシャーマンと動くところをトロピ→死儀礼のシャーマンと動かれてしまい、こちらの初手によってはこのままGGという事もあり得ます。

二つ目は、通りの悪霊のサイクリングのタイミングです。極力、相手の終了ステップよりも前に行うようにすること。うまく、秘蔵の縫合体がある時に、ナルコメーバが落ちれば、終了ステップ開始時に秘蔵の縫合体が戦場に戻ります。一気にクロックを早めることができます。ビートプランでいく場合、秘蔵の縫合体の上ブレが大きな鍵になります。

三つ目は、冥界の影の誘発の処理順です。使い始めの頃は、よく間違えました。イチョリッドと誘発タイミングが同じなので、イチョリッドを後に解決するようスタックに積まないと、冥界の影が戦場に戻れなくなってしまいます。

こんなところでしょうか。

マナレスドレッジは、どんなことをされると厳しかったり負けてしまうのか？
もちろん墓地対策カードは全部キツイですが、即負けになってしまうものと、厳しいが即負けでは無いものがあります。
即負けの物の代表例は虚空の力線です。エルドラージは、サイドボードに4積みしてますね。これを貼られると、基本的に勝てません。即投了です。投了しないために、ドライアドの東屋をメインボードに、Bayouなど緑マナの出せる土地を１枚サイドボードに組み込むことで、サイドボードから自然の要求で対策の対策を取っているタイプもあります。その場合、欄干のスパイによるコンボはできないため、グリセルブランドで代用します。
最もメジャーなのは外科的摘出でしょうか。外科的摘出で引っこ抜かれて最もキツイのは、イチョリッドです。イチョリッドが抜かれると秘蔵の縫合体を戦場に戻しにくくなることと、黄泉からの橋によるゾンビ生成がしにくくなり、クロックをあげられなくなります。ドレッジ持ちを対象にするのは、結構賭けに近く、相手の手札に通りの悪霊が無ければ有効ですが、あった場合カードを１枚損し、相手のドレッジが進んでしまいます。これは死儀礼のシャーマンも同様です。
外科的摘出に対しては、フェアリーの忌み者や自分の外科的摘出で回避しましょう。外科的摘出は望む枚数なので、相手の外科的摘出を回避することができます。フェアリーの忌み者は、起動型能力なので、真髄の針で指定されてしまう可能性もありますが、黒のクリーチャーであるため、イチョリッドのコストに充てることもできます。
サイドボード後に限らず、メインボードもになりますが、思考囲いが実はキツイカードです。ナチュラルディスカードをするため、序盤は手札を7枚に保つ必要があります。なので、思考囲い等の相手が選ぶ系のハンデスは、動きが１ターン遅くなってしまいます。手札が変幻影魔を含め全てドレッジ持ちでない限りは、２点ライフを失う代わりに１マナ軽くなったTime Walkになります。

デッキの構造上、最も不利のつくデッキは、エルドラージとDeath&Taxesだと思っています。
エルドラージに関しては、メインボードは99:1で不利だと踏んでいます。理由は、難題の予見者です。4/4というサイズは、マナレスドレッジでは、ほぼ除去することができません。また、ハンデス能力も、手札を7枚に保つことができなくなるため、最初のドレッジ次第ということになってしまいます。もすけは過去に寺院+ペタル+ガイドの合わせ技で、先手１ターン目に難題の予見者を出され、負けたことが２度あります。サイドボード後は、虚空の力線を置かれないことを祈るだけです。100:0で負けると思ってください。
Death&Taxesに関しては、Death&Taxesが苦手というより、スレイベンの守護者、サリアに弱いです。基本的にサリアを除去する手段は無く、戦慄の復活が唱えられなくなるため、欄干のスパイによるコンボもできなくなります。タフネス１のクリーチャーが多く、ゾンビトークンもタフネス２なので、先制攻撃によって、戦闘で倒すこともほとんどできません。

こんなところでしょうか。
何かの参考になれば幸いです。